自分が汚部屋にしてしまった住居や、身内が作り出した汚部屋を引き払う際、どのくらいの退去費用が発生するの気になる方が多いかと思います。
「普通に使っていた場合と、どれくらい退去費用に差があるのか気になる」
「退去するときにはどこをどれくらい見られるのか、理解しておきたい」
「あまりに高額な費用を請求されたときには素直に払うしかないのか?」
といった疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。これらの疑問を解決し、汚部屋化した住居の退去手続きを始めるためには、原状回復費用の詳細を理解しておくと役立ちます。
本記事では、汚部屋化した住まいの原状回復費用や請求されうる退去費用について解説しますので、参考にしてみてください。
この記事を読んで分かること
- 汚部屋の退去にかかる費用
- 汚部屋の退去費用が高くなりがちな理由
- 退去時の汚部屋の清掃の必要性
- 退去時にチェックされがちなポイントと対策
- 退去費用を最小限に抑える方法
- 高額費用を請求された際の対策
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汚部屋の退去にかかる費用はどれくらい?
賃貸物件を退去する際、次の入居者が住めるようにするために貸主に支払う費用を「退去費用」と呼びます。民法の規定に基づく「原状回復義務」を履行するために支払わなければならない退去費用は、大きく分けると以下のふたつです。
- 原状回復費用
- 片付け費用
それぞれの費用は、果たしてどれくらいの金額が相場なのでしょうか。ここから詳しく解説します。
退去費用の内訳は「原状回復」と「片付け」のふたつ
「原状回復」とは、賃貸住宅の退去時に室内を入居前の状態に戻すことを意味します。ただし、国土交通省のガイドラインでは、経年劣化や通常損耗とみなされる以下の状態からの回復費用は、貸主の負担と決められています。
- 経年劣化:壁紙の変色、畳の劣化、設備の故障など
- 通常損耗:家具の設置による床の摩耗、日焼けによる壁紙の変色など
一方で、借主が負担しなければならないものもあります。代表的な例は以下のふたつです。
- 故意・過失による損傷:壁の穴、家具の設置による床のへこみ、タバコのヤニなど
- 通常の使用を超える使い方による損傷:雨漏りを放置したことによる壁の腐食など
もうひとつの「片付け費用」とは、退去時に室内をきれいにするために発生する費用のことです。専門業者にハウスクリーニングを依頼して、室内全体を清掃してもらう貸主が多く見られますが、基本的にこれは借主負担となるケースがほとんどです。粗大ごみや不用品の回収費用についても同様です。
ただし、契約内容によっては貸主負担となる場合もありますので、まずは契約書面を読み直し、不明な点は管理会社や大家に問い合わせましょう。
間取り別にみる原状回復費用の相場
原状回復費用の相場は、以下の表からわかるように、広い部屋になるほど費用が高くなる傾向があります。
部屋の間取り | 原状回復費用 |
---|---|
ワンルーム・1K | 15,000~30,000円 |
1DK・1LDK | 20,000~40,000円 |
2DK・2LDK | 30,000~50,000円 |
3DK・3LDK | 50,000~80,000円 |
4LDK | 70,000円~ |
ただし、上記の金額はあくまで目安であり、実際には物件の状態や契約内容によって異なります。特殊な素材を使用している物件であれば、原状回復費用が高くつくこともあるでしょう。また、ペットを飼っているのであれば、消臭や消毒の費用が加算されることもあります。
退去費用を抑えたいのであれば、入居時の契約書をよく確認し、退去前に自分でできる対策を試みましょう。
間取り別にみる片付け費用の相場
次に、片付け費用の相場を見ていきましょう。片付け費用も原状回復費用と同様に、間取りが多ければ多いほど高額になる傾向が見てとれます。
部屋の間取り | 作業人数 | 料金目安 |
---|---|---|
ワンルーム・1K | 1人~ | 43,000円~ |
1DK・1LDK | 1人~ | 50,000円~ |
2DK・2LDK | 2人~ | 135,000円~ |
3DK・3LDK | 3人~ | 185,000円~ |
4LDK | 4人~ | 244,000円~ |
上記の金額はあくまで目安であり、実際には部屋の広さやゴミの量、不用品の処分費用などによって異なります。片付け費用として発生するハウスクリーニング費用や不用品回収費用は、作業員の人数や作業時間によって変動するため、原状回復に時間と人手を要する汚部屋であれば、この相場以上の費用が発生する可能性が十分にあります。
また、特殊な清掃用具や大量の不用品を運ぶ大型車両が必要となると、さらに片付け費用は高くつきます。この相場表の金額よりも数万円から数十万円高くなる可能性も考慮しておいたほうが良いかもしれません。
汚部屋の退去費用が高くなりがちな理由
汚部屋化した住居を退去する際には、原状回復に時間と手間がかかるため、退去費用が高額になりがちであることがわかりました。しかし、具体的にはどのような状態であるときに費用がかさむのでしょうか。代表的なポイントは、以下の4つです。
それぞれの内容と清掃や回収にかかる費用の相場について、ひとつずつ説明していきます。
特殊清掃が必要になる
汚部屋の中でも、特にゴミが大量に積み上げられ、悪臭や害虫が発生しているような状態の場合、通常の清掃では対応できません。このような状態の部屋を原状回復するためには、通常の清掃では除去できない汚れや臭いを除去する、専門的な「特殊清掃」が必要になります。
特殊清掃の代表的な作業内容は以下の4つです。
- 汚物や腐敗物の除去:ゴミに混ざって放置された汚物や腐敗物を除去して消毒・消臭
- 害虫駆除:発生した害虫を駆除し、再発を防止
- 壁紙の張替え:汚れや臭いが染み付いた壁紙を剥がし、新しい壁紙に張り替え
- 床の洗浄・消毒:汚れや臭いが染み付いた床を洗浄・消毒
特殊清掃は、専門的な知識や技術が必要となるため、費用も高額になる傾向で、一般的なハウスクリーニングよりも数倍から数十倍の費用がかかることも珍しくありません。相場は下記の表を参考にしてください。
特殊清掃内容 | 相場価格 |
---|---|
基本の消毒・除菌・消臭作業 | 11,000円~30,000円 |
汚染品の撤去作業 | 7,000円 |
汚染畳の撤去作業 | 3,300円~9,000円/枚 |
臭気除去作業 | 11,000円~50,000円 |
基本消臭処理 | 17,000円~25,000円 |
壁紙の張り替え | 54,000~64,800円/10畳 90,000~108,000円/20畳 |
害虫駆除 | 20,000~100,000円 |
特殊清掃が必要な状態の部屋は、壁や床、設備などが損傷している可能性も高く、別途修理費用がかかる場合もあります。
多額の不用品処分費用が発生する
汚部屋には、大量のゴミや不用品で溢れかえっている状態が一般的です。これらのゴミや不用品を処分するためには、多額の費用が発生すると覚悟しなければなりません。
不用品の処分費用は、ゴミの量や種類、処分方法によって異なります。例えば、粗大ゴミや家電製品などは、自治体の回収サービスを利用する場合でも有料になる場合がほとんどです。さらに、大量のゴミを一度に処分するとなると、不用品回収業者に依頼する必要があり、より高額になります。不用品回収を業者に依頼する場合の費用相場は以下の通りです。
トラックの大きさ | 費用相場 |
---|---|
軽トラック/1台 | 8,000円~15,000円 |
2tトラック/1台 | 25,000円~39,000円 |
また、汚部屋の場合、ゴミの中に貴重品や重要な書類などが混ざっている可能性も否定できません。ゴミの山から貴重品を探すべく、分別する作業を行うとなると、人件費や時間が必要となり、さらなる費用がかさむ原因となります。
内装や設備の損傷が著しい
汚部屋では、ゴミや不用品が長期間放置されることで、内装や設備が損傷してしまっている可能性があります。壁紙の剥がれや変色、床の傷み、水回りの故障は、代表的な損傷内容です。
これらの損傷を修復するためには、当然のことながら修理費用がかかります。壁紙の張替えや床の補修、水回りの修理など、損傷の程度によって費用は異なりますが、損傷度合いが高ければ、高額な費用がかかることもあります。
また、汚部屋の状態によっては、修理だけでなく大規模なリフォームが必要になってくるかもしれません。壁の腐食やシロアリ被害などが深刻な場合、大規模な改修工事が必要となり、高額な費用がかかります。
害虫・害獣駆除が必要になることも
ゴミや不用品の中に食べ残しや湿気が発生しやすい汚部屋は、害虫や害獣にとって繁殖しやすく、快適に住みやすい環境です。結果として、ゴキブリやダニなどの害虫や、ネズミやイタチといった害獣が住み着いてしまうことがあります。
これらの害虫や害獣を駆除するためには、専門の業者に依頼する必要があります。駆除費用は、害虫や害獣の種類や数、駆除方法によって異なりますが、相場価格は以下の通りです。
害虫・害獣の種類 | 駆除費用の相場 |
---|---|
ゴキブリ | 20,000~100,000円 |
ダニ | 20,000円~50,000円 |
クロアリ | 30,000~80,000円 |
クモ | 30,000~50,000円 |
ネズミ | 80,000~150,000円 |
また、害虫や害獣の駆除だけでなく、侵入経路を塞いだり、衛生的な環境を保ったりする再発防止対策が必要になる場合もあります。そうなると、さらに費用が高くついてしまうのです。
退去時の汚部屋の清掃は義務なのか?
結論から言えば、退去時の汚部屋の清掃に法的な義務はありません。しかし、賃貸契約に定められた「原状回復義務」を果たすためには、清掃が必須となってくるケースがほとんどです。汚部屋のまま退去すると、高額な原状回復費用を請求されたり、敷金が返還されなかったりするだけでなく、貸主や管理会社との間でトラブルに発展する可能性もあります。
この記事では、汚部屋の清掃に関する以下の注意点について詳しく解説します。
清掃は義務ではないが原状回復は義務
賃貸物件の退去時において、清掃そのものは法律で義務付けられているわけではありません。しかし、民法上では賃借人、すなわち入居者には「原状回復義務」が課せられています。
原状回復とは、借りていた部屋を入居時の状態に戻すことです。それも、ここまでで説明してきた通り、国土交通省のガイドラインでは経年劣化や通常損耗は貸主の負担とされています。つまり、清掃は原状回復の一環として捉えられるべきものであり、汚部屋の場合、通常の清掃では原状回復が難しいと判断される可能性があるのです。
原状回復費用が敷金を上回る場合は自己負担が発生することも
賃貸契約時に支払う敷金は、退去時の原状回復費用に充当されるのが一般的です。しかし、汚部屋の場合、原状回復費用が敷金を上回ってしまう可能性が十分にあります。
その場合、超過分は自己負担となります。汚部屋の清掃費用は高額になることもあり、敷金だけでは賄いきれないケースも少なくありません。また、敷金が必要なかった物件や、敷金があっても故意・過失による損傷が認められた場合には、全額自己負担となることもあります。貸主の負担だからといって、安心しないようにしましょう。
清掃しないと退去後にトラブルに発展するおそれも
汚部屋のまま退去した場合、貸主や管理会社との間でトラブルに発展する可能性があります。例としては、以下のようなトラブルの発生が考えられます。
- 高額な原状回復費用を請求される
- 敷金が返還されない
- 損害賠償請求をされる
また、次の入居者の募集にも悪い意味での影響が発生する可能性があります。その住居がかつて汚部屋であった事実が広がってしまえば、入居希望者が減少するおそれも十分にあるでしょう。そのため、退去前にはできる限りの清掃を行い、原状回復に努める必要があるのです。
退去時にチェックされがちなポイントと対策
退去時に行われる貸主や管理会社からのチェックは、敷金精算や原状回復のトラブルを避けるために非常に重要です。チェック時には部屋の隅々までが細かく確認され、汚れや損傷の程度によって費用負担が変動し、追加費用が発生することも珍しくありません。間取りごとの追加で支払った金額の相場は以下の通りです。
部屋の間取り | 追加で支払った費用の平均額 |
---|---|
ワンルーム | 69,000円 |
1K | 76,982円 |
1DK | 91,033円 |
1LDK | 126,656円 |
2K | 91,722円 |
2LDK | 147,651円 |
3LDK | 168,636円 |
引用元:リクルート住まいカンパニー(suumo)|引っ越しに関する実態把握調査
少しでも追加費用を抑えるためには、チェックポイントを理解して、できる限り原状回復に努める必要があります。ここからは以下のチェックポイントを清掃する方法を紹介します。
- 壁・窓
- 床
- キッチン
- トイレ・洗面台
- 浴室
壁・窓
壁や窓は、部屋の印象を大きく左右する部分であり、退去時に特にチェックされやすい箇所です。なかでも壁紙は、タバコのヤニや手の油汚れ、ホコリなどが付着しやすく、長期間住んだ住まいであるほど、変色したり汚れたりします。電気のスイッチ周りやドアノブ付近も、手の油汚れが付きやすいので要注意です。
窓ガラスは、雨水や砂が付着して汚れやすく、窓枠やサッシにはホコリが溜まることも。冬場に発生した結露を放置すると、カビの原因になりえます。
そんな壁紙の汚れを取る方法は、主に以下のふたつです。
- 軽度な汚れ:消しゴムやメラミンスポンジで優しくこする
- 酷い汚れ:薄めた中性洗剤を布に含ませて拭き取る
ただし、壁紙の種類によっては変色したり傷んだりする可能性があるので、目立たない場所で試してから行いましょう。窓ガラスは、ガラスクリーナーを吹き付けて拭き取る方法が一般的です。窓枠やサッシは濡らした布で拭き取り、換気をこまめにして結露対策を取りましょう。
床
床も壁や窓同様に汚れやすく、退去時にチェックされやすい箇所です。床がフローリングであると食べこぼしや飲みこぼし、足跡などが付きやすく、液体や油分が染み込んでしまっている場合があります。また、ホコリが溜まりやすい部屋の隅や家具の下も要注意です。カーペットタイプの床は掃除機をかけても毛の間にホコリが入り込みやすく、シミや汚れがこびりついてしまうことも珍しくありません。
そんな床の掃除方法は以下の通りです。
- フローリングの床:掃除機やモップでホコリを取り除き、固く絞った雑巾で水拭きする。汚れが酷い場合はフローリング専用のクリーナーを使用する。
- カーペットの床:普段から定期的に洗濯し、掃除機でホコリを取り除く。シミがあればカーペットクリーナーを使用する。
キッチン
キッチンは油汚れや水垢、焦げ付きなどが付着しやすく、退去時に細かくチェックされる箇所です。調理中に油汚れが飛び散りやすい換気扇やコンロ周り、水垢やうろこが出やすいシンクや蛇口周りの状態には気を配りましょう。
そんなキッチンの清掃方法は、箇所によって大きく異なります。
- 換気扇:フィルターを取り外して中性洗剤で洗い、本体は濡らした布で拭き取る。
- コンロの焦げ付き:重曹ペーストを塗ってしばらく放置してからこすり洗いをする。
- コンロの油汚れ:アルカリ性洗剤を吹き付けて拭き取る。
- シンクの水垢:クエン酸水やお酢をかけてしばらく放置してからこすり洗いをする。
- 排水口:重曹と熱湯を混ぜて排水口クリーナーとして使用する。
トイレ・洗面台
トイレや洗面台は、水垢や尿汚れ、カビなどが付着しやすく、不衛生な状態になりやすい箇所です。例えば、便器や洗面ボウルには水垢が付きやすく、便器の裏側や床には尿が飛び散ることがあります。湿気が多く、カビも発生しやすい箇所でもあります。そんなトイレ・洗面台の清掃は、以下の方法に則って丁寧に行いましょう。
- 便器:便器用洗剤をかけてブラシでこすり洗いする。黄ばみや黒ずみには、漂白剤をパックすると効果的。
- 洗面台の水垢:クエン酸水やお酢をかけてしばらく置いてからこすり洗いする。
- 排水口:重曹と熱湯を混ぜて排水口クリーナーとして使用する。
- 発生したカビ:換気をした状態でカビ取り剤を吹き付け、しばらく放置して洗い流す。
浴室
浴室は、水垢やカビ、石鹸カスなどが付着しやすく、水回りのなかでも特に汚れやすい箇所です。湿気が多い浴槽や壁、床には水垢が付きやすく、換気をしていなければカビが発生することも。石鹸やシャンプーのカスは壁や床にこびりつきがちです。浴室の清掃は、以下の手順で行いましょう。
- 浴槽:浴槽用洗剤をかけてスポンジでこすり洗いをする。水垢には、クエン酸水やお酢をかけると効果的。
- 壁や床:浴室用洗剤をかけてスポンジでこすり洗いをする。
- カビ:カビ取り剤を吹き付ける。
- 排水口:髪の毛や石鹸カスを取り除き、排水口クリーナーを使用する。
退去費用を最小限に抑える方法
「汚部屋化した住居から退去する際、退去費用が高くつきそうで怖い」「なるべく退去費用を安く済ませたい」という人も少なくないかと思います。そのような方にとって大いに参考になる、退去費用を抑える方法をここからは紹介します。主な方法は、以下の3つです。
自分でできるところは掃除する
退去時の清掃は、専門業者に依頼するのが一般的ですが、自分でできる範囲を丁寧に掃除することで、退去費用を大幅に削減できます。特に、壁・窓、床、キッチン、トイレ・洗面台、浴室といった水回りを重点的に清掃すると、住居全体の印象が変わるはずです。
ここまでで紹介したように、壁紙の軽い汚れなら消しゴムやメラミンスポンジで落とせますし、窓周辺はガラスクリーナーや濡れ雑巾で吹けば、見間違えるようにきれいになります。フローリングは掃除機やモップでホコリを取り除き、固く絞った雑巾で水拭きしましょう。
キッチンは換気扇やコンロ周り、シンクを重点的にチェックして掃除を行いましょう。トイレや洗面台、浴室は専用の洗剤でこすり洗いし、水垢はクエン酸水で落とします。カビ取りも必須です。洗剤を使用する際には素材を傷めないかどうかを確認してから使用し、換気をしっかり行いながら無理のない範囲で掃除しましょう。難しければ専門の清掃業者に頼るのもひとつの手です。
消臭対策をする
床や壁に染みついたタバコの臭いやペットの臭いは、原状回復費用が高くなる原因となります。それも退去前に消臭対策をすることで、幾分費用を抑えることができます。
具体的には、換気をこまめに行い、市販の消臭剤を使用したり、重曹や炭を置いたりすると効果的です。それでも臭いが消えなければ、専門業者への消臭作業の依頼を検討しましょう。
不用品を回収・買取してくれる業者を探す
粗大ゴミや不用品を処分する費用も、退去費用に含まれます。それなら不用品をできるだけ減らして、処分費用を可能な限り抑えましょう。リサイクルショップに売ったり、不用品回収業者に依頼したり、自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用したりと、さまざまな方法が存在します。
もし、不用品回収業者に依頼するのであれば、事前に料金体系やサービス内容をよく確認しましょう。なかには不法投棄の常習である悪徳業者も存在しますので、口コミや資格の有無を確認して、信頼できそうな業者に声を掛けるようにしてください。
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高額費用を請求された際の対策5選
できる限り退去費用を抑えられるように努力をしたものの、結果的に高額な退去費用を請求されてしまった場合、もうなすすべはないのでしょうか。決してそのようなことはありません。代表的な対策として、以下の5つが挙げられます。
- まずはガイドラインを確認する
- 大家や管理会社に相談する
- 火災保険の適用範囲を確認する
- 消費者センターに相談する
- 民事調停に踏み切る
これらの方法の詳細をここからはひとつひとつ説明していきます。
まずはガイドラインを確認する
まずは、国土交通省が定めている「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を確認しましょう。このガイドラインには、原状回復の範囲や費用負担の原則が示されています。チェックしておきたいガイドラインのポイントは以下の3つです。
- 貸主負担となる経年劣化や通常損耗について:壁紙の変色や畳の劣化など、時間の経過とともに自然に発生する損耗は、貸主が負担すべきとされている。
- 借主負担となる故意・過失による損傷について:借主の不注意や故意によって生じた損傷は、原則として借主が負担しなければならない。
- 特約の有効性:契約書に特約がある場合でも、消費者契約法に照らし合わせると無効となるケースが存在する。
ガイドラインを参考にする際には上記のポイントを参考にしつつ、請求された費用が妥当かどうかを判断しましょう。
参考:「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」について|国土交通省
大家や管理会社に相談する
請求された高額な退去費用を支払うのが難しいのであれば、大家や管理会社に相談してみましょう。費用の内訳や根拠についての説明を求め、それでも納得できない点があれば思い切って交渉してみましょう。
相談する際には決して感情的にならず、冷静に話し合うように心がけてください。感情に走ると建設的な話し合いができず、まとまる話もまとまりません。
次に、入居時の写真や契約書など、証拠となるものを相手に提示して説得を試みましょう。それでも相手が高額な費用を請求してくるのであれば、費用の一部負担や分割払いをお願いするなどして、交渉の余地を探りましょう。妥協案を提示してもらえるかもしれません。
火災保険の適用範囲を確認する
汚部屋の住人が火災保険に加入している場合、保険が適用されて保険金が下りる可能性があります。そうなれば高額な退去費用を保険金で補填できるようになります。保険に加入している事実を確認したら、すぐに保険会社に連絡し、保険金が支払われる内容について確認してみましょう。必ず確認しておきたいポイントは、以下の3つです。
- 保険の種類:加入している保険の種類や特約について
- 事故の内容:どのような事故で損傷したのかを具体的に説明できるようにする
- 必要書類:保険金請求に必要な書類を確認する
適用範囲であることを確認できたら、早急に手続きを行いましょう。保険会社や契約内容によっては、支払いまでに時間を要することがあります。
消費者センターに相談する
大家からの高額請求の説明に納得がいかない場合、一度信頼できる第三者に相談してみましょう。なかでも消費者センターに相談すれば、専門家のアドバイスを受けることができるのでおすすめです。相談内容に応じて、きっと適切なアドバイスや情報提供、交渉のサポートを行ってくれるはずです。
消費者センターに相談する際には、事前に請求された費用の内訳や、大家や管理会社とのやり取りなどをまとめて、相談内容を整理しておきましょう。担当者に説明しやすいように、契約書や写真といった関係資料も忘れずに持参してください。
民事調停に踏み切る
大家や管理会社との交渉が決裂した場合、民事調停の申し立てを検討するのもひとつの手です。裁判所を通じて話し合いを行い、合意を目指す民事調停には裁判費用が発生しますが、比較的安価であり、結果的に支出を抑えられる可能性があります。もちろん、弁護士に依頼することもできますが、弁護士費用がかかってしまうため、最初は一人で進めてみると良いでしょう。
ただし、民事調停に踏み切ったとしても、必ずしも合意に至るとは限りません。これらの対策を講じても解決しないとわかった時点で、再度弁護士への相談を検討してみましょう。
汚部屋の退去をスムーズに進めるには業者の利用がおすすめ
高額な退去費用を請求されたら、相談や火災保険の確認、民事調停などの対策も進めながら汚部屋の清掃も並行して行いましょう。もし高度な清掃技術が必要なほど荒れていたり、掃除をする時間を取れなかったりするのであれば、思い切って清掃業者に頼んでみてはいかがでしょうか。プロの業者は汚部屋の清掃にも慣れているため、スムーズかつ丁寧に汚部屋の後始末をしてくれるはずです。
「清掃業者を頼むのは初めてで、手順がわからない」「失敗しない専門業者の選び方を知りたい」「退去費用を払うタイミングを知りたい」という方のために、ここからは以下の4つのステップを順に説明していきます。
- 汚部屋の清掃業者から見積もりを取る
- 現地調査を依頼する
- 清掃に入って原状回復をしてもらう
- 退去費用を支払う
汚部屋の清掃業者から見積もりを取る
汚部屋の清掃を専門業者に依頼すると決めたら、まずは複数の業者から見積もりを取るようにしましょう。複数の業者と接触し、見積もりを確認するうちに、信頼できそうな業者はどこか、相場価格はどの程度なのかを理解できるようになります。ただし、あまりに多くの業者に声を掛けると対応しきれなくなるため、3社程度に声を掛けるのがおすすめです。
電話でもインターネットでも、見積もりを依頼する際には、以下のポイントを詳しく伝えるようにしてください。
- 物件の基本情報
- 部屋の広さ
- 汚染の程度
- 処分したい不用品の種類
- 予算
- 希望日時
これらの情報をもとに、業者は具体的な清掃内容や費用を提示してきます。見積もり内容を比較検討し、自分に合うと思われる業者を選びましょう。
現地調査を依頼する
多くの清掃業者は、一旦現地調査を行ってから見積もりを作成しています。専門家が実際に部屋の状態を確認できる現地調査を行えば、より正確な見積もりの提示を期待できます。反対に、現地調査を行っていない業者は、最初に安い金額を提示して、作業当日に理由をつけて高額を請求する可能性があるため、注意が必要です。
現地調査は、汚部屋の状態を確認してもらえるだけではなく、業者の対応を見て判断できる、非常に良いチャンスでもあります。気になる点や質問があれば、現地調査の段階でも遠慮なく担当者に相談してください。相手の受け答えを見て、信頼できる業者かどうかを判断できます。
清掃に入って原状回復をしてもらう
見積もり内容に納得し、「ここだ」と思える業者と契約を結んだら、清掃作業がスタートします。作業の内容は契約内容によって異なりますが、一般的には、以下の4つが代表的なサービスとして挙げられます。
- 不用品の仕分けや処分
- ハウスクリーニング
- 消臭
- 消毒・除菌
特殊清掃に対応している業者であれば、害虫・害獣駆除や汚染品の撤去も引き受けてくれるでしょう。また、不用品回収を行っている業者であれば、回収作業を依頼することも可能です。専門的な知識と技術を持っている清掃業者であれば、汚部屋の清掃も安心して作業を任せられるでしょう。片付けや掃除を進めていくなかで、荒れ果てた汚部屋も入居時のように原状回復させられます。
退去費用を支払う
専門業者による清掃作業が完了したら、まずは契約内容に基づいて業者に清掃費用を支払います。この時には事前に提示された見積もり金額と一致しているかどうかを必ず確認しましょう。また、万が一後から不手際ややり残しが発覚した際には、どのような対応になるのかも尋ねておきましょう。
清掃業者との契約が終了したら、大家や管理会社に連絡をして清掃後の部屋の状態を確認してもらいます。状態を確認したうえで新たな退去費用を算出してもらい、請求書の金額を支払ったら退去費用の精算は完了です。
汚部屋の退去をサポートしてくれる業者の選び方
汚部屋化した住まいからの退去を、清掃というかたちでサポートしてくれる清掃業者は大変心強い存在です。しかし、ここまででも少し触れてきたように、選び方を間違えると高額な費用を請求されたり、ずさんな対応をされたりして後悔することも。そのようなことがないように、業者に声を掛ける前から失敗しない選び方を心得ておきましょう。
重要なポイントは以下の4つです。ここからはひとつひとつの注意点を説明していきます。
- 現地調査を行ってくれるかどうか
- 特殊清掃にも対応してくれるかどうか
- 不用品の回収・買取を行っているかどうか
- 原状回復の実績が豊富かどうか
現地調査を行ってくれるかどうか
現地調査は、正確な見積もりを作成するために欠かせない工程です。部屋の広さや汚染の程度、処分したい不用品の種類などを、業者が実際に確認することで、より具体的な見積もりを提示してもらえるでしょう。また、部屋の状態を正確に把握していることで、汚部屋に適切な清掃プランを提案してくれる可能性が高いものです。
反対に、現地調査が行われないと適切な人員配置ができず、作業が遅延したり、逆に人員過剰となったりするおそれがあります。汚れの状態を正確に把握しておらず、汚れの種類に合わせた最適な清掃プランを立てられないと伝えられる可能性もあります。事前に正確な見積もりを出さず、作業後に高額な追加料金を請求してくる悪徳業者も存在するため、時間を割いてでも現地調査を行ってもらいましょう。
特殊清掃にも対応してくれるかどうか
汚部屋のなかには、通常の清掃では対応できないほどの汚れや悪臭が発生しているものもあります。そのような場合には、高度な技術と専門的な知識が必要となる特殊清掃に対応している業者を選ばなければなりません。
ここまででも説明してきた通り、特殊清掃と一言で言っても、実際にはさまざまな種類があります。以下はその一例です。
- 汚物や腐敗物の除去
- 害虫駆除
- 壁紙の張替え
- 床の洗浄・消毒
特殊清掃が必要だと思われる汚部屋の清掃を依頼する際には、業者の取り扱い内容や実績を十分に確認してください。
不用品の回収・買取を行っているかどうか
退去する汚部屋の清掃時には、多くの不用品が発生する可能性が十分に考えられます。複数の汚部屋があったり、天井に届きそうなほどの不用品があったりすれば、一気にトラックでゴミ処理場まで運搬したほうが良いかもしれません。
その際には、清掃だけではなく不用品の回収・買取を行っている業者への依頼がおすすめです。清掃から不用品の処分までトータルで依頼できますし、リサイクル可能なものを買い取ってもらえれば、処分費用を抑えられます。自分たちの車を不用品で汚す心配もなくなりますし、環境にも配慮できて、良いことづくめです。
少しでも不用品の処分方法に心配があれば、不用品の回収・買取実績が豊富な業者を選ぶようにしてください。
原状回復の実績が豊富かどうか
汚部屋の原状回復を試みる際には、通常の清掃よりも多くの手間と時間がかかるため、実績が豊富な業者を選ぶようにしてください。特に、壁紙の張り替えや床の補修など、大規模な修繕が必要であるほど、実績重視で選ぶことをおすすめします。
退去を前提にした清掃の内容を熟知しているため、効率的な作業手順を確立しながら、退去に間に合うよう、短期間できれいに仕上げてもらえるでしょう。退去時にチェックされるポイントも理解していて、重要な箇所は重点的に清掃してくれるはずです。
まとめ:汚部屋の退去はプロに任せて費用問題を解消しよう!
今回は、汚部屋化した住居を退去する際に発生する費用の相場や、優良遺品整理業者の見分け方についてお伝えしました。汚部屋の整理・清掃は、自分たちで行うこともできますが、家財をひとつひとつ整理したり、重いものを運び出したりしなくてはならないため、根気がいります。
「汚部屋をきれいにして少しでも退去費用を抑えたい」や「家財ごとに異なる処分のルールが分からない方」は、専門の遺品整理業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼することで、不要な物を手早く適切に撤去することができ、汚部屋の解消にかかる負担を軽減できます。
ただし、遺品整理業者の料金やサービス内容は、業者ごとに違うため、複数の業者から相見積もりを取り、料金や作業内容、信頼性などを比較検討することが大切です。
まずは、信頼できる遺品整理業者に見積もりを依頼してみてください。適切な業者選びと準備で、無理のない費用で満足のいく遺品整理を実現しましょう。
遺品整理の相談所では、優良な業者が加盟し、業界トップクラスの安価な料金でサービスを提供しています。お困りの際は、ぜひお問い合わせください。
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