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ゴミ屋敷の状態で引越し業者に依頼できる?手順や費用相場も合わせて解説

ゴミ屋敷の状態で引越し業者に依頼できる?手順や費用相場も合わせて解説
著者 坂本 貴志

「ゴミ屋敷の状態での引越しは可能なのでしょうか?」
「ゴミ屋敷から引越しをするには何をすべきか知りたい」

ゴミ屋敷からの引越しに関して、このような疑問を抱えていませんか。

この記事では、ゴミ屋敷の片付けから引越しを業者へ依頼する際の手順や費用相場を解説しています。ゴミ屋敷の片付けと引越しは、一見大変な作業に思えますが、適切な手順を踏めばスムーズに進めることが可能です。

ゴミ屋敷の整理に悩んでいる人や、スムーズな引越しを希望する人に役立つ内容です。ぜひ、参考にしてください。

この記事を読んで分かること


  • ゴミ屋敷の状態では引越し業者に対応してもらえない理由
  • ゴミ屋敷からの引越しがスムーズになる5つの手順
  • ゴミ屋敷の引越しにかかる費用の目安
  • 清掃費用を抑えるには、自分のできる範囲で片付けを行うとよい
  • ゴミ屋敷から引越しする際の注意点
  • 引越し先のゴミ屋敷化を防げる4つのポイント

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ゴミ屋敷の状態では引越し業者に対応してもらえない

結論からいうと、ゴミ屋敷の状態では引越し業者に対応してもらえません。

引越し業者への依頼が難しい理由を解説します。

ゴミ屋敷の状態では引越し業者に対応してもらえない

正確な見積もりが出せない

ゴミ屋敷では、引越し業者が正確な見積もりを出すことが難しくなります。引越し業者は荷物の量や運搬距離に基づいて見積もりを行いますが、ゴミが大量にあると荷物の正確な量を把握できません。

そのため、業者は必要なトラックのサイズやスタッフの数、作業時間を正確に見積もることができず、結果として適切な料金提示ができなくなるのです。

不用品を回収するサービスに制限がある

引越し業者の中には不用品回収サービスを提供しているところもありますが、ゴミ屋敷のような状況では回収対象品目に制限があります。

大手引越し業者5社の不用品回収サービスをまとめました。

引越し業者名 回収品目 費用
アート引越センター
  • 家電リサイクル法対象製品
    (テレビ・エアコン・洗濯機・乾燥機・冷蔵庫)
有料
サカイ引越センター
  • 家電リサイクル法対象製品
    (テレビ・エアコン・洗濯機・乾燥機・冷蔵庫)
  • ピアノ
  • タンスやソファー(エリアによる)
有料
アリさんマークの引越社
  • 要相談
    処分品の取り次ぎを行う
有料
日本通運
  • 対応なし
ヤマトホームコンビニエンス
  • 対応なし

生ゴミや腐敗したゴミ、不燃物などの家庭ゴミのほか、スプレー缶といった危険物は回収対象外となるため、ゴミ屋敷から出る大量の不用品を一度に処理することは困難です。

作業が物理的に困難になる

ゴミ屋敷での引越し作業は、物理的に困難です。散乱した物品や大量のゴミが原因で、スタッフの作業環境が危険となります。

通路が塞がれていたり、荷物が汚れていたりすると、荷物の運搬や整理がスムーズに進まないため、引越し作業が大幅に遅延することが予想されます。そのため、業者は安全面や効率を考慮して対応を断ることが多いです。

衛生面に問題がある

ゴミ屋敷にはカビやダニ、害虫が繁殖しているケースが多く、不衛生な環境が広がっています。こうした環境での作業は引越し業者のスタッフにとって健康リスクが高く、衛生面での安全確保が難しいため、引越し作業を行うことが困難です。

特に、アレルギー反応や感染症のリスクがあるため、スタッフの健康を守るためにも、ゴミ屋敷の状態では対応を断られることが一般的です。衛生面の問題は引越し業者にとって重要な判断基準となります。

ゴミ屋敷からスムーズに引越しするための手順

ここでは、ゴミ屋敷からスムーズに引越しするための手順を解説します。

以下の手順に従うと、ゴミ屋敷からの引越しが効率的かつスムーズに進行するでしょう。

ゴミ屋敷からスムーズに引越しするための手順

手順1:ゴミ屋敷清掃業者と引越し業者を選ぶ

ゴミ屋敷の清掃と引越しを効率よく進めるためには、まず信頼できる業者を選ぶことが大切です。インターネットや口コミを活用して、ゴミ屋敷清掃に特化した業者を探し、見積もりを依頼します。具体的な作業内容や費用、スケジュールを確認し、契約を結びましょう。

次に、引越し業者を選定し、清掃完了日程に合わせて見積もりを依頼します。引越しの繁忙期である3~4月は予約が取りにくいので、早めに予約を入れましょう。引越し業者とも具体的なスケジュールを調整し、見積もりに来てもらう日時を決めます。

手順2:ゴミ屋敷の清掃・不用品を処分する

ゴミ屋敷清掃業者が作業を開始し、不用品の処分や清掃を行います。この際、必要に応じて残すべき物と処分する物の分別を指示しましょう。

清掃が終わるまでに、自分で重要な書類や貴重品を整理しておくと、紛失などのトラブルを避けられます。清掃と不用品の処分が完了することで、次の荷造り作業がスムーズに進むための準備が整うのです。

手順3:引越し業者に見積もりを受ける

不用品の整理と処分が完了したら、引越し業者に搬出する荷物の量や種類を確認してもらい、詳細な見積もりを受け取りましょう。

複数の業者から見積もりを取り、料金やサービス内容を比較することが重要です。これによって、最適な業者を選べます。見積もりの際には、追加料金が発生する可能性がある項目についても確認し、納得のいく選択をすることが大切です。

手順4:荷造りを行う

引越し業者から提供されるダンボールやガムテープなどの梱包資材を使って荷造りを開始します。

  • シーズンオフの衣類や使っていないものから優先的に梱包する
  • 段ボール箱に入れ、内容物を明確にラベル付けする
  • 貴重品や重要書類を別に保管し、すぐにアクセスできる場所に置く
  • 引越し日までに使用するものは別にまとめ、当日に封をする

引越し当日の荷造りを最小限に抑えることで、搬出作業が行いやすくなります。あらかじめ計画を立ててから、荷造りを進めましょう。

手順5:引越し作業を行なう

引越し業者が荷物を運び出し、新居に運搬します。引越し作業中に荷物の破損や紛失、積み忘れを防ぐために、必ず立ち会いを求められます。また、新居での荷物の配置を確認するために指示を出す必要があります。

引越し業者とのコミュニケーションをしっかりと取り、トラブルなく引越し作業が進むように心掛けてください。新居に到着したら、荷物の確認と整理を行い、新しい生活をスタートさせましょう。

ゴミ屋敷の引越しにかかる費用相場

ゴミ屋敷の引越しには、通常の引越しに比べて特別な費用が発生することが多いです。大量のゴミや不用品の処理、専門業者による清掃や片付けが必要になるため、その分費用が高くなる傾向があります。

ここでは、以下の観点から解説しますので、予算を立てる際に参考にしてください。

  • ゴミ屋敷清掃の間取り別にみる費用相場
  • 引越し費用の相場

ゴミ屋敷清掃の間取り別にみる費用相場

ゴミ屋敷の片付けを業者に依頼するとき、回収するゴミの量や部屋の間取りによって変わります。

部屋の間取り別の費用は、以下の通りです。

間取り 費用目安(税込)
1DK 50,050円~
2DK 114,400円~
2LDK 134,200円~
3DK 141,900円~
3LDK 184,800円~
4LDK以上 244,000円~

参照:ゴミ屋敷清掃の料金(姉妹サイト「不用品回収相談所」より)

上記の通り、片付ける現場の面積が広いほど、費用も高くなる傾向にあります。実際の料金はゴミ屋敷の状態や立地によっても変動するため、間取りによる相場は目安としてとらえましょう。

遺品整理の相談所では、当社がおすすめする優良な業者が加盟しており、予算にあった業者をご提案します。お困りの際は、ぜひお問い合わせください。

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引越し費用の相場

引越し費用の相場は、世帯人数によって異なります。

一般的な引越し費用の相場は、以下の通りです。

  • 単身(1階・1K~1DK)100㎞程度:50,000~60,000円
    2トン車1台、運転手1名、作業補助1名
  • 家族(1階・2DK~3DK)100㎞程度:100,000~120,000円
    4トン車1台、運転手1名、作業補助2~3名

参照:引越しのモデル運賃・料金|関東運輸局

引越しの繁忙期は、進学や就職、転勤など新生活シーズンを迎える3月〜4月です。引越し件数が比較的少ない閑散期は6月、11月、1月で、年始である1月は、1年で特に引越し依頼が少ない月とされています。

引越しの時期や曜日、時間帯によっても費用が変動するので注意が必要です。繁忙期や土日祝、深夜早朝に割増料金が発生することを理解しておきましょう。

参照:令和4年度における大手引越事業者6者の引越件数|国土交通省

ゴミ屋敷の引越しで清掃費用を抑える方法

ゴミ屋敷の引越しは大変な作業ですが、計画的に行えば清掃費用を抑えられます。まず、できる範囲で片付けを行い、不要になったものを自力で処分しましょう。そうすることで、業者に依頼する前の準備が整い、最終的な清掃費用を削減することができます。

以下は、品目ごとの処分方法を表にまとめましたので、参考にしてください。

品目 処分方法
家具
  • リサイクルショップに売却
  • 自治体の大型ゴミ回収を利用
家電
  • 家電リサイクル法に基づく回収
  • リサイクルショップに売却
衣類
  • リサイクルショップに売却
  • 自治体の回収ボックスを利用
書籍
  • 古本屋やリサイクルショップに売却
  • 自治体の回収日を利用
プラスチック・ガラス類
  • 自治体の指定日に出す
食品廃棄物
  • 生ゴミの日に出す

もし、ゴミ屋敷を自力で片付けようと計画したものの、引越し日までに余裕がなく間に合わないようなら、早めに専門業者へ相談しましょう。

ゴミ屋敷から引越しする際の注意点

ゴミ屋敷から引越しする際には、いくつか注意するポイントがあります。事前にチェックしておくと、ゴミ屋敷からの引越しにかかる費用と時間の予想などをしやすくなるでしょう。

ゴミ屋敷から引越しする際の注意点

原状回復に費用がかかる可能性がある

ゴミ屋敷の状態によっては、賃貸物件の原状回復に大きな費用がかかる可能性があるので注意しましょう。原状回復とは、賃貸物件を入居時の状態に戻すことを指し、壁や床の修繕、清掃、壊れた設備の修理などが含まれます。

特にゴミ屋敷の場合、汚れや損傷が広範囲にわたるため、通常の清掃費用を大きく上回りかねません。大家や管理会社と事前に相談し、具体的な費用見積もりを確認しておくことで、予想外の出費を防げます。

片付けのスケジュールに余裕を持たせる

ゴミ屋敷の片付けには時間がかかる場合が多いため、引越し準備は早めに取り掛かりましょう。大量のゴミや不要になった物を処分する手間を考慮し、引越しの日程を決める際には片付け作業に十分な時間を確保してください。

プロの清掃業者を利用する場合でも、予約が混み合うことがあるため、早めの手配が必要です。スケジュールに余裕を持たせることで、引越し当日に焦らず、円滑に進められます。

近隣住民への配慮を忘れない

ゴミ屋敷の片付けや引越し作業は、近隣住民に迷惑をかける可能性があります。騒音やゴミの飛散など、周囲に不快な思いをさせるかもしれません。

作業を行う際には、騒音対策やゴミの適切な処分に注意を払い、近隣住民への配慮を忘れないようにしましょう。事前に挨拶をしておくと、理解と協力を得やすくなり、トラブル防止につながります。

引越し先をゴミ屋敷にしないためのポイント4つ

ここで紹介する4つのポイントを実践すれば、引越し先での新生活が快適でストレスの少ないものになります。また、整理整頓が習慣化しやすくなるでしょう。

  1. 引越し前に不要になった物を徹底的に処分する
  2. 物の収納場所を決めておく
  3. 定期的に掃除と整理を行う
  4. 物を増やさない意識を持つ

1.引越し前に不要になった物を徹底的に処分する

引越し前は、不要な物を徹底的に処分する絶好のチャンスです。使わない物や壊れている物は、この機会に捨てるかリサイクルに出しましょう。これにより、新居でのスタートをスッキリとした状態で切ることができます。

また、不要な物を持ち込まないことで、新しい生活環境が整いやすく、心地よい暮らしを維持するための第一歩となります。

2.物の収納場所を決めておく

新居に引っ越した際には、物の収納場所をあらかじめ決めておきましょう。床に物を置いて出しっぱなしにせず、決めた場所に戻す習慣をつけることで、部屋が散らかりにくくなるものです。

また、決まった場所に物を戻すようにすれば、必要な物がすぐに見つかり、無駄な時間を省ける利点もあります。物をきちんと収納できれば、空間を有効に活用でき、新しい生活環境を快適に維持できるはずです。

3.定期的に掃除と整理を行う

引越し後も、定期的な掃除と整理を欠かさないようにしましょう。週に一度は部屋全体を見渡し、不要な物がないかを確認します。

そして、ゴミは適切に処分し、必要な物だけを残すように心がけます。定期的な整理整頓は、部屋がゴミ屋敷化するのを防ぐための効果的な方法です。また、常に清潔な状態を保つことで、快適な生活環境を維持できます。

4.物を増やさない意識を持つ

新しい物を購入する際には、本当に必要かどうかをよく考える習慣を持ちましょう。同じ物を重複して購入したり、結局使わなくなったりすることを避けるためです。これにより、無駄な物を増やさないように意識できます。

物が増えすぎると管理が難しくなり、ゴミ屋敷に逆戻りする原因になります。物を増やさない意識を強く持ち、ゴミ屋敷化を防ぎましょう。

ゴミ屋敷の引越しに関するよくある質問

ここでは、ゴミ屋敷の引越しに関するよくある質問に回答します。

ゴミ屋敷の引越しはどのくらい前から準備を始めるべきですか?

A.引越し予定日の1か月ほど前から準備を始めるようにします。

なぜなら、ゴミ屋敷からの引越しは通常の引越しに比べ、清掃に時間と労力がかかるためです。

ゴミ屋敷の清掃と引越しの両方を業者に依頼する場合、複数の見積もりを検討する時間が必要になります。見積もりからゴミ屋敷の清掃作業まで1〜2週間ほどかかる想定で、逆算して動き出すのがポイントです。

自力で無理なく片付ける場合は、引越し予定日の3か月ほど前から作業を始め、ゴミの収集日に少しずつ不要な物を処分しましょう。

引越しが決まったけれどお金がないときはどうしたらいいですか?

A.ゴミ屋敷清掃業者や引越し業者に相談して、費用の分割払いが可能かどうか確認しましょう。

業者によっては、現金払いのほかにも柔軟な支払いプランを提供しているところもあります。

そのほか、レンタカーを借りて自力で引越しを行う方法や、価値のある物はフリマアプリやリサイクルショップで売却し、費用の一部に充てる方法も検討してみてください。さらに、引越しの際には友人や家族の手を借りることで、業者に頼むコストを削減する方法もあります。

見積もりの際に見られたくない物はどのようにしますか?

A.見積もり前に見られたくない物を整理し、段ボールにまとめておくか、別の場所に移動させておきましょう。

正確な見積もりを出してもらうには、物の量を把握する必要があります。見られたくない物が段ボールにいくつあるかを伝えられるようにするとよいです。

ただし、危険物や貴重品が含まれている場合、業者が確認を求める可能性があるので、その際は丁寧に対応し、必要に応じて説明を行いましょう。プライバシーを守りながら、見積もりが進行するよう準備しておきましょう。

まとめ:ゴミ屋敷からの引越しはプロに全てお任せしよう

まとめ:ゴミ屋敷からの引越しはプロに全てお任せしよう

ゴミ屋敷からの引越しは、自力で行うのは難しく、専門の業者に任せるのが最適です。プロのゴミ屋敷清掃業者と引越し業者を選び、徹底的に不用品を処分し、計画的に進めれば、スムーズな引越しが可能になります。

費用についても事前に複数の業者から見積もりを取り、予算内で収めましょう。安心して新しい生活をスタートさせ、その後はこの記事で紹介したポイントを実践して快適な暮らしを維持してください。

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坂本貴志

坂本 貴志

遺品整理の相談所 代表

遺品整理の相談所の代表を務め、廃棄物業界に15年従事しており、遺品整理、生前整理、ゴミ屋敷片付けなどの各種サービスのエキスパート。姉妹サイトでは、一般廃棄物収集運搬業の許可業者のみを紹介する不用品回収のマッチングサイト「不用品回収相談所」を全国展開し、 業界の健全化をビジョンに掲げて事業を運営している。豊富な経験により、個人でも一般廃棄物実務管理者、遺品整理士などの専門資格も取得しており、業界団体の講師や廃棄物業者へのコンサルティングなども務めている。

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