空き家問題の解決法とは?原因から放置するリスクや対策までを解説

空き家問題の解決法とは?原因から放置するリスクや対策までを解説
著者 坂本 貴志

「誰も住まなくなった実家、気にはなるけれど、どうすればいいかわからない」そんな悩みを抱えている方は少なくありません。

空き家は、ただの空間ではなく、思い出と課題が複雑に絡み合った存在です。放っておけば資産価値が失われ、地域への影響も避けられませんが、正しい知識と行動次第で未来を大きく変えることも可能です。

この記事では、空き家が生まれる背景や放置によるリスクを整理しながら、売却や賃貸、更地化といった選択肢の違いや行政の支援制度、プロの力を借りる方法を解説します。実家の空き家をどうするか悩んでいる方も、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んで分かること


  • 空き家問題の現状と増加の原因空き家問題の現状と増加の原因
  • 空き家問題の主な原因と悩み
  • 空き家を放置するリスク
  • 政府・自治体の空き家対策
  • 空き家の活用・処分方法
  • 空き家の片付けをプロに依頼する選択肢

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空き家問題とは?現状と将来

まずは空き家問題の全体像を見てみましょう。現在、日本の空き家は増加の一途をたどっており、その実態と将来予測には驚くべき数字が並びます。

ここでは、空き家の定義から現状と将来の見通しについて、以下の観点で解説します。

空き家問題とは?現状と将来

空き家の定義と種類

空き家とは、一般的に1年以上誰も住んでおらず使用されていない住宅のことです​。住宅・土地統計調査では、空き家を以下の4つに分類しています。

  • 賃貸用の空き家:賃貸に出す予定で、現在入居者を募集している住宅
  • 売却用の空き家:売却を目的としているが、まだ買い手がついていない住宅
  • 二次的住宅:別荘やセカンドハウスなど、常時居住を目的としない住宅
  • その他の空き家:上記に該当せず、居住予定がないまま放置されている住宅

「その他の空き家」は、長期不在や管理放棄により放置されているケースが多く、老朽化や衛生面、防犯上のリスクが高いとされ、空き家問題の中心的な対象になっています。

参照:令和5年住宅・土地統計調査住宅数概数集計

空き家の現状

総務省の住宅・土地統計調査(2023年)によれば、全国の空き家数は約900万戸、空き家率は13.8%(2018年時点では13.6%)に達し、過去最高を更新しました。背景には、高齢化や人口減少による後継者不足や、住宅の過剰供給などがあるとされています。

中でも「その他の空き家」(=居住予定のない空き家)は2023年時点で385万戸と最も多く、過去5年間で10%以上増加しています。これは、特に管理されず放置されている空き家が急増していることを示しています。

日本の空き家に関する主要統計

項目 2018年 2023年 増減数 増減率
総住宅数(万戸) 6241 6502 261 4.2%
空き家数(万戸) 849 900 51 6.0%
空き家率(%) 13.6 13.8 0.2
賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家数(万戸) 349 385 36 10.3%
賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率(総住宅数に対する割合)(%) 5.6 5.9 0.3

2030年には空き家率20%超?将来予測

野村総合研究所(NRI)が2024年に発表した予測によると、全国の空き家率は現在の13.8%から、2043年には約25%に上昇する見込みです。2023年の空き家率は13.8%と、NRIの予測(17.4%)を下回りましたが、これは単独世帯の増加により居住用住宅の需要が一時的に維持されたためと分析されています。

特に注意が必要なのは「一戸建て住宅」の空き家です。マンションに比べ老朽化のリスクが高く、今後も空き家化が進むと見られています。実際、腐朽・破損のある一戸建ては、2023年の82万戸から2043年には165万戸に倍増する可能性があるとされています。

このような空き家の増加は、「倒壊リスク」や「衛生悪化」「放置問題」といった社会課題にも直結しかねません。2030年代には「5軒に1軒が空き家」になる地域も現れると見込まれ、個人・行政ともに早めの対策が不可欠です。

参照:2040年度の新設住宅着工戸数は58万戸に減少、2043年の空き家率は約25%まで上昇する見通し||野村総合研究所(NRI)

空き家問題が発生する原因

空き家が発生する背景には社会的要因だけでなく、個別の事情によるものも少なくありません。ここでは、実家が空き家になってしまう主な理由を見ていきましょう。

相続の手続きや物理的・心理的な問題など、空き家所有者が抱える課題を理解することが第一歩です。

空き家問題が発生する原因

相続・名義変更の問題

親名義のまま相続登記がされない、複数の相続人で共有されたままになるなど、相続後の名義整理が進まないことが空き家化の典型的な原因です。名義変更の手続きや売却・解体の方法が不明なため、長年放置されるケースも少なくありません。

実際、相続登記がされない親名義の空き家は多く存在します。相続したものの、その後の対応に困惑する人も少なくありません。さらに、相続人間で意見がまとまらず、話し合いが進まないことも問題を深刻化させる要因となります。

所有者が遠方に住んでいて管理が困難

空き家が現在の居住地から遠く離れていると、定期的に様子を見に行ったり、掃除や庭の手入れをしたりするのが難しくなります。

仕事や家庭の事情で忙しい人や、高齢で体力が落ちている人にとって、遠方の空き家管理は大きな精神的・肉体的負担です。移動や管理にかかる費用も重く、ストレスの原因になりがちです。

近くに頼れる親族や知人がいない場合、「手が回らない」と諦めて放置されるケースも少なくありません。

空き家を手放す決断ができない

実家など思い出が詰まった家は、「手放すのは忍びない」という心理的な抵抗感から空き家の片付けや処分に踏み切れないケースも少なくありません​。

感情面での葛藤には、次のような理由があります。

  • 親が長年住んでいた家で、遺品整理に強い抵抗を感じる
  • 「家を手放すのは親を見捨てるようでつらい」と感じてしまう
  • 受け継いだ家への愛着から、売却や解体に罪悪感を覚える

気持ちの整理がつかず、空き家の問題に向き合うのを後回しにしてしまうこともあります。

空き家問題を放置する5つのリスク

空き家をそのまま放置すると、思わぬトラブルを招く恐れがあります。建物の老朽化による倒壊や火災から、治安の悪化、税負担の増加、衛生面の問題、さらには将来的に相続や売却が難しくなるなど、様々なリスクが指摘されています。

ここでは、空き家を放置した場合に考えられる5つの主なリスクを見ていきましょう。

空き家問題を放置する5つのリスク

1.倒壊・火災

老朽化した空き家は、以下のような危険性をはらんでいます。

  • 地震や台風による倒壊で、通行人や隣家に被害が及ぶ
  • 放火や漏電などによる火災が発見されにくく、被害が拡大しやすい
  • 管理されないまま劣化が進み、事故の原因となる

空き家の倒壊や火災は、莫大な損害や人命に関わる重大事故につながる恐れがあり、所有者が管理責任を問われる問題といえるでしょう。

2.防犯・治安の悪化

人の出入りがない空き家は、犯罪の温床となることがあります。

  • 不法侵入やゴミの不法投棄の対象になりやすい
  • 近隣住民に不安を与え、地域の治安が悪化する
  • 社会的トラブルの原因となり、所有者が責任を問われる可能性もある

空き家は「人の目が届かない場所」となり、地域の安心感を損なう要因になります。放置が続けば、そのエリア全体の住みやすさや価値にも影響を及ぼしかねません。

3.固定資産税負担

適切に管理されない空き家は、市町村から「特定空家等」に指定されることがあります​。

特定空家等に認定されると、住宅用地に適用されていた特例(評価額の6分の1など)が解除され、固定資産税の負担が一気に跳ね上がります。具体的には、税額が最大で6倍になるケースもあるのです。

このように空き家を放置していると、本来受けられるはずだった優遇措置を失い、思わぬ出費を強いられかねません。結果的に、維持費や税金ばかりがかかるようになり、「資産」のつもりだった空き家が、やがて「負債」としての重荷になる恐れがあります。

参照:固定資産税等の住宅用地特例に係る空き家対策上の措置|国土交通省

【注意】特定空家等とは?

「特定空家等」とは、以下のような状態にあると市区町村が判断した空き家のことです。

  • 倒壊などの危険がある
  • 衛生状態が著しく悪い(カビ・害獣・悪臭など)
  • 景観を著しく損なっている
  • 周辺の生活環境に悪影響を与えている

特定空家等に認定されると、所有者に対して行政指導や改善命令、過料の請求、さらには解体命令や固定資産税の優遇措置の解除といった厳しい対応が取られる可能性があります。

参照:国土交通省「改正・空家特措法の施行について」|公益社団法人全日本不動産協会

4.衛生問題

空き家は長期間換気や清掃がされず、不衛生な状態になりがちです。

  • 湿気やカビの発生により、悪臭や腐敗が進む
  • 害虫・害獣(ネズミ、ハクビシンなど)が住み着く
  • 敷地内にゴミが不法投棄され、周囲の景観や衛生環境を損なう
  • 動物の糞尿や害虫が原因で、感染症が広がるおそれもある
  • 手入れされないまま建物が腐敗し、構造的な安全性が低下する

衛生面の悪化は、近隣にも深刻な影響を与える可能性があります。

5.相続・売却の困難化

放置された空き家は、将来的に活用や処分が難しくなることがあります。

  • 建物の老朽化で資産価値が下がる
  • 売却時に修繕・解体費がかかり、赤字になる可能性もある
  • 相続人が引き取りを拒否し「誰もいらない空き家」になる場合もある

早めの判断が、空き家を負担から資産へと変える鍵となります。迷っている今こそ、空き家と向き合うタイミングかもしれません。

空き家の解決に使える支援策・公的制度

増え続ける空き家問題に対応するため、政府や自治体も対策を進めています。2015年には「空き家対策特別措置法」が施行され、倒壊や衛生上危険な空き家に行政が強制的な対処を行えるようになりました。ここでは、政府と自治体が進めている主な施策を紹介します。

  • 空き家対策特別措置法の整備
  • 固定資産税の優遇や補助金制度
  • 自治体の取り組み(空き家バンクの活用事例)

空き家対策特別措置法の整備

2015年に施行された空き家対策特別措置法により、市町村は倒壊や衛生上危険な空き家を「特定空家等」に指定し、所有者に除去や修繕の指導・命令を出せるようになりました​。

命令に従わない所有者には50万円以下の過料を科すことができ、行政代執行で強制的に解体し費用請求も可能です。危険な空き家への対応が法律によって大きく前進し、行政が危険な空き家に強制介入できるようになりました。

参照:管理不全空家等及び特定空家等に対する措置に関する適切な実施を図るために必要な指針(ガイドライン)|国土交通省

固定資産税の優遇や補助金制度

国や自治体では、空き家の解体や活用を支援するさまざまな制度を整えています。例えば、老朽化した建物の解体費用の一部を助成する「空き家解体補助金」が代表例です。ほかにも、リフォーム費用の補助や低利融資、固定資産税の減免など、税制上の優遇措置も設けられています。

条件を満たせば、数十万円規模の補助が受けられるかもしれません。これらの制度を活用すれば、空き家整理にかかる経済的な負担を大きく抑えられるでしょう。

参照:国土交通省「改正・空家特措法の施行について」|公益社団法人全日本不動産協会

自治体の取り組み(空き家バンクの活用事例)

各自治体では、空き家バンクと呼ばれるマッチング制度を活用した取り組みも進められています。空き家バンクとは、地域の空き家情報を登録し、移住希望者や事業者に紹介することで、空き家の売買・賃貸を促進する仕組みです。

中でも栃木県栃木市では、空き家バンクを通じて全国最多の空き家成約件数を達成しており、独自の補助金や税優遇策を組み合わせた活用施策を展開しています​。

ほかにも、古民家を改修して地域の交流拠点に再生するなど、空き家を地域活性化の起点とする成功事例が全国で広がりを見せています。

参照:地方公共団体における空き家対策の実例集|国土交通省

空き家問題を解決する対処法

親から相続した実家を「このまま持ち続けるべきか、それとも手放すべきか」と悩んでいませんか?自身の状況に最も適した対処法が見つかれば、空き家をどうすべきか具体的な方向性を持てるようになります。

空き家問題を解決する代表的な対処法を見ていきましょう。

  • 空き家を売却・賃貸・更地化する3つの選択肢
  • リノベして再活用するという方法もある
  • 空き家の片付けは専門業者の活用が有効

空き家を売却・賃貸・更地化する3つの選択肢

空き家を手放す方法には、「売却」「賃貸」「更地化」の3つがあります。それぞれに適したケースがあるため、家の状態や所有者の事情に合わせて選ぶことが大切です。以下の表で、各選択肢のメリットと注意点を比較してみましょう。

方法 メリット 注意点
売却 まとまった資金が得られ、管理・税負担から解放される 買い手がつくまでに時間がかかる可能性がある
賃貸 家賃収入が得られ、有効活用できる。管理委託も可能 修繕費用や入居者対応など、一定の管理責任が残る
更地化 管理の手間がなくなり、土地として売却しやすくなる 固定資産税の特例が外れ、税負担が増える可能性がある

家の立地や老朽化の程度、今後の使い道を踏まえて、最適な方法を選びましょう。不安がある場合は不動産業者など専門家に相談するのもおすすめです。

リノベして再活用するという方法もある

近年、空き家をリノベーションしてビジネスに活用する動きが各地で広がっています。

「もう使い道はないかも…」と思われていた家が、新たな価値を生む場所へと生まれ変わるケースも増えています。

代表的な活用例として、以下のような事例があります。

用途・目的 リノベ例 ポイント
ビジネス活用
  • カフェ
  • ゲストハウス(民泊)
  • シェアオフィス
  • 初期投資少なめでも可能
  • 観光やテレワーク需要にマッチ
地域貢献
  • 子育て支援施設
  • 高齢者の集いの場
  • 地域課題に対応
  • 補助金の対象になりやすい
文化・創作系
  • アートギャラリー
  • 工房
  • 空間の個性が活きる
  • 地域の魅力発信につながる

空き家の片付けは専門業者の活用が有効

空き家の整理で特に大変なのが、中に残された大量の家具や生活用品の処分です。

  • 遠方に住んでいて頻繁に通えない
  • 高齢で作業が難しい
  • 自分たちだけで片付けられない

「片付けなきゃとは思うけれど、何から始めたらいいかわからない…」

そんな時は、遺品整理や不用品回収の専門業者に相談するのもひとつの方法です。

プロに任せれば、以下のような対応が可能です。

  • 大型家具や家電の運び出し
  • 分別が面倒な不用品の処分
  • 買取可能な物の査定と引取り
  • 立ち会いが難しい場合の代行対応

一人で抱え込まず、まずは信頼できる専門業者に相談してみてはいかがでしょうか?

遠方や高齢などでお困りの方にも、状況に応じた柔軟なサポートが受けられます。

空き家の片付けに不安がある方は、「遺品整理の相談所」にご相談ください。空き家整理や不用品の処分に対応する、信頼性の高い専門業者をご紹介しています。まずは無料相談から、気軽にお話してみませんか?

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まとめ:空き家問題は専門業者に相談して早めに解決しよう

まとめ:空き家問題は専門業者に相談して早めに解決しよう

空き家問題は放置すればするほどリスクが大きくなり、後からの対処が難しくなっていきます。倒壊や火災、税負担、相続・売却の困難化など、さまざまな問題につながる可能性があるからです。

現状を正しく把握し、できるだけ早めに行動することが大切です。売却や賃貸、リノベーション、補助金の活用など対処法はいろいろあります。一人で悩まず、行政や専門業者と相談しながら、最適な方法を見つけていきましょう。

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著者情報

坂本貴志

坂本 貴志

遺品整理の相談所 代表

遺品整理の相談所の代表を務め、廃棄物業界に15年従事しており、遺品整理、生前整理、ゴミ屋敷片付けなどの各種サービスのエキスパート。姉妹サイトでは、一般廃棄物収集運搬業の許可業者のみを紹介する不用品回収のマッチングサイト「不用品回収相談所」を全国展開し、 業界の健全化をビジョンに掲げて事業を運営している。豊富な経験により、個人でも一般廃棄物実務管理者、遺品整理士などの専門資格も取得しており、業界団体の講師や廃棄物業者へのコンサルティングなども務めている。

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