孤独死のあと発見されるまでの日数は?発見を遅らせないための対処法も知っておこう

孤独死のあと発見されるまでの日数は?発見を遅らせないための対処法も知っておこう
著者 坂本 貴志

単身世帯が増えている現状で、万が一自分や家族が孤独死をした場合、発見されるまでどのくらいの日数がかかるのか、不安に思う人もいるのではないでしょうか。発見が遅れると、さまざまな弊害が起こるため、事前に対策を知っておくことが大切です。この記事では、孤独死してしまった場合、少しでも早く発見できる方法を解説します。

この記事を読んで分かること


  • 孤独死が発見されるまでの日数
  • 孤独死後の経過日数ごとに見る状態の変化
  • 孤独死によってかかる負担
  • 孤独死をできるだけ早く発見するための対策

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孤独死が発見されるまでの日数と傾向

「日本少額短期保険協会 孤独死対策委員会」では、「孤独死現状レポート」を発表し、孤独死に対するさまざまな取り組みをおこなっています。ここでは、孤独死が発見されるまでの日数と傾向を、レポートの結果から解説します。

  • 孤独死が発見されるまでの日数
  • 第1発見者に見られる傾向
  • 孤独死が発見されるきっかけ

孤独死が発見されるまでの日数

2024年12月に発表された「第9回孤独死現状レポート」によると、世代の単身化・高齢化によって孤独死のリスクが高まっている実情が浮き彫りになっているとのことです。一人暮らし世帯の割合が最も高い東京では、2050年に割合が54.1%になると推計されています。

孤独死から発見されるまでの平均日数を、以下の表にまとめました。

全体 男性 女性
平均日数 18日 18日 18日
3日以内 37.8% 36.6% 43.5%
4日~14日 28.2% 28.5% 43.5%
15日~29日 15.2% 15.8% 12.4%
30日~89日 15.6% 15.9% 14.1%
90日以上 3.2% 3.2% 3.4%

参考:第6回孤独死現状レポート

上記の調査結果から、3日以内に発見される割合は女性の方が高いものの、その後に発見される割合は男性の方が高く、男性が発見されるまでの期間は長期化する傾向にあることが分かります。

また、2021年6月に発表された「第6回孤独死現状レポート」によると、地域別に見る孤独死発見までの平均日数は以下の通りです。

発見までの平均日数
北海道・東北 17日
関東 17日
北陸・中部 15日
関西 14日
中国・四国 17日
九州・沖縄 16日

参考:第6回孤独死現状レポート

上記の表から、地域別の発見平均日数にはさほど差がない事実も分かります。

第1発見者に見られる傾向

先述した「第9回孤独死現状レポート」によると、孤独死の第一発見者の割合は、親族や友人などの近親者(36.1%)よりも、以下のような職業上の関係者の割合が48.1%と高くなっています。

  • 管理(不動産会社やオーナーなどの管理者)
  • 福祉(行政サービスや民間の見守りサービス・宅配業者など)
  • 警察

男女別で見ると、近親者が発見する割合は男性が34.3%・女性が45.3%と、女性の方が10%以上高いことがわかっています。これは、日頃から女性が近親者と連絡を取る頻度が高いためであると推測されます。なお、職業上の関係者および他人の構成割合を見ると、いずれも男性の方が高くなっているのです。

孤独死が発見されるきっかけ

孤独死が発見されるきっかけとして多いものを、以下の表にまとめました。

割合 発見までの平均日数
音信不通・訪問 56.1% 14日
異臭・居室の異常 25.1% 23日
家賃滞納 9.8% 28日
郵便物の滞留 9.1% 23日

参考:第6回孤独死現状レポート

ここでいう居室の異常とは、虫の発生・水漏れ・電気のつけっぱなしなどを指します。音信不通や居室の異常による発見の割合は全体の8割を超えており、発見までの日数も最も短いのが現状です。日頃から連絡を取り合うことで、音信不通の状況に遭遇したとき、早期に発見されやすくなると言えるでしょう。

孤独死後の経過日数ごとに見る状態の変化

孤独死をとげたご遺体は、日が経つごとに状態が変わっていくため、発見時の状態で、死後どのくらい日数が経っているのかが推測できます。日数ごとに、ご遺体の状況がどのように変わっていくのか、特徴を解説します。

  • 初期
  • 中期
  • 長期

初期

死後数時間が経つと、ご遺体にアルゴリズム現象と呼ばれる変化が現れ、具体的には以下の状況が見られます。

  • 体温の低下
  • 重力による血液の沈着
  • 肌の硬直

死後時間を判断する指標のひとつが、青紫色の斑点「死斑」であり、死亡後20分から30分が死斑が出始める目安です。死亡後2時間ほど経つと死後硬直が始まり、20時間ほどでピークを迎えます。

死亡後24時間ほどで、ご遺体の皮膚表面が乾燥し、死後硬直が終わると内臓などの腐敗が始まります。同時に腐敗臭も出始め、室内に臭いが広がるほか、腐敗の進み具合によっては床に体液が染み込み始めるケースもあります。ハエやゴキブリなどの虫が卵を産み始める場合もあり、さらなる臭いの元となってしまうのです。

中期

死後数日から数週間が経つと、体内の微生物が活動することで、硫化水素・アンモニア・メタンなどのガスが発生し、体組織の分解と体の膨張が進行します。これによって、ご遺体の外見や色が大きく変わり、特有の臭いも強くなっていきます

初期の段階では、腐敗ガスによって腹部が青藍色に変色しますが、次第に肌が赤褐色から黒へと変色し、やがて体組織が朽ちてしまうのです。さらに、腐敗した体液や血液がご遺体から流れ出て、床に染み込んでいってしまいます。

腐敗の進行状況は、室内の温度と湿度に大きく影響され、温度や湿度が高いと微生物の活動が活発になり、腐敗の進行が早まります。また、室内の空気の循環や衣服の有無などによっても変わってくるため、死亡推定日時の判定に時間がかかる場合もあるでしょう。

長期

死後数か月経つと、腐敗がさらに進み、白骨化・ミイラ化することもあります。体液が床に染み込んだ後、天井まで上るケースもあるほどです。

ご遺体の周辺で繁殖していた虫も、栄養源が少なくなることで死骸となり、床が埋め尽くされる場合があるほか、床や壁に悪臭が染み付いたりするケースも少なくありません。血液や体液が床に染み込むと、部屋の建材が腐ってしまうこともあり、床の張り替えや建物自体の建て直しを余儀なくされる場合もあるでしょう。

孤独死によってかかる負担

孤独死によってかかる負担には、大きく2つあり、どちらの負担もその後の生活に大きく影響する可能性が高いものです。これらの負担についてしっかりと理解し、孤独死への対策を取っておきましょう。

  • 遺族にかかる負担
  • 賃貸物件の大家にかかる負担

遺族にかかる負担

遺族にかかる負担には、以下のものがあります。

遺族にかかる負担

孤独死に限らず、親族が亡くなった場合、遺族は数多くの手続きや手配が必要です。特に、親族が遠方に住んでいて、代わりの人物も頼めない状態であると、現地へ何度も足を運んだりやり取りをしたりする負担はとても大きいものです。普段書き慣れない書類の記入・提出や修正などが思うように進まず、大きなストレスと感じることもあるでしょう。

賃貸物件の大家にかかる負担

孤独死の現場が賃貸物件であった場合、賃貸物件の大家にも以下のような負担がかかります。

  • 遺族にかかる負担
  • 賃貸物件の大家にかかる負担

孤独死により、室内の劣化や損傷が激しい場合、原状回復ではなく特殊清掃が必要となる場合が多くなっています。損傷の具合によっては、100万円以上の特殊清掃費用がかかる場合もあり、費用負担について遺族との話し合いが必要不可欠です。部屋の明け渡しが完了するまでは家賃も発生するため、遺族にきちんと伝えておかなくてはいけません。

孤独死のあった物件が、必ずしも事故物件に該当するとは限りませんが、状況によっては今後の入居者に対して告知義務が発生します。告知義務については裁判所が判断するため、手続きに関する負担も大家に大きくのしかかってしまうのです。

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孤独死をできるだけ早く発見するための対策とは?

単身世帯が増えている現代では、どの年代であっても孤独死を完全に防ぐことは難しいものです。ここからは、孤独死を未然に防いだり、早い段階で発見したりするための対策を解説します。

孤独死をできるだけ早く発見するための対策とは?

親族や友人とこまめに連絡を取る

「孤独死が発見されるきっかけ」の項で解説したように、普段から親族や友人とこまめに連絡を取っておくと、体の不調や異常を早く発見できる可能性が高まります。「普段と様子が違う」「いつもならすぐに返事が来るのに音沙汰がない」など、変わった様子が見られた場合は、可能であれば実際に会いに行くと様子を直接確認できます。

人と接する機会を増やす

親族や友人とこまめに連絡を取るのと同時に、地域のイベントに参加したり趣味を持って人と関わったりするなどして、人と接する機会を増やすことも大切です。宅食サービスなどを利用し、定期的に顔を合わせる相手を作るのも良いでしょう。

高齢者の一人暮らしであれば、地域の民生委員による訪問も可能です。民生委員が異変を察知すると、相談に応じたり必要なサービスの窓口を紹介したりしてもらえます。

訪問サービスの利用や施設への入所を検討する

訪問系の介護サービスを利用すると、掃除や洗濯などの家事を依頼できるだけでなく、専門家の観点から体調の管理をしてもらえるため、自分では気づかない異変を見つけられるかもしれません。また、より細かいケアを受けるには、老人ホームや介護施設などへの入所も検討すると良いでしょう。施設では、専門スタッフによるケアが受けられるだけでなく、他の入居者との交流により孤独になりにくい点もメリットに挙げられます。

見守り機能が付いたサービスを利用する

近年は、見守り機能がついている家電が多く普及しているほか、見守りサービスを提供している警備会社やガス会社などが増えています。見守り家電には、電球・冷蔵庫・湯沸かしポット・テレビ・カメラなどのタイプがあり、使用状況で安否確認ができるシステムです。

これらのサービスを利用することで、遠方の家族の安否確認がすぐにでき、安心につながるでしょう。

まとめ:孤独死の部屋の遺品整理はプロの業者に依頼するのがおすすめ

まとめ:孤独死の部屋の遺品整理はプロの業者に依頼するのがおすすめ

孤独死の現場は、状況によってはウイルスや細菌に感染する危険性もあり、遺品整理には専門的な知識や技術が求められます。故人との思い出になる大切な遺品を、できるだけきれいな状態で整理するには、プロの業者に依頼するのがおすすめです。

「遺品整理を行う時間や体力がない方」や「孤独死の現場で遺品整理をする流れが分からない方」は、専門の遺品整理業者に依頼することをおすすめします。業者に依頼することで、不要な物を手早く適切に撤去することができ、家財整理にかかる負担を軽減できます。

ただし、遺品整理業者の料金やサービス内容は、業者ごとに違うため、複数の業者から相見積もりを取り、料金や作業内容、信頼性などを比較検討することが大切です。

まずは、信頼できる遺品整理業者に見積もりを依頼してみてください。適切な業者選びと準備で、無理のない費用で満足のいく遺品整理を実現しましょう。

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著者情報

坂本貴志

坂本 貴志

遺品整理の相談所 代表

遺品整理の相談所の代表を務め、廃棄物業界に15年従事しており、遺品整理、生前整理、ゴミ屋敷片付けなどの各種サービスのエキスパート。姉妹サイトでは、一般廃棄物収集運搬業の許可業者のみを紹介する不用品回収のマッチングサイト「不用品回収相談所」を全国展開し、 業界の健全化をビジョンに掲げて事業を運営している。豊富な経験により、個人でも一般廃棄物実務管理者、遺品整理士などの専門資格も取得しており、業界団体の講師や廃棄物業者へのコンサルティングなども務めている。

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